だから結局

So After All

言葉

「則天去私」について(文学フリマ東京@エ-32)

私小説作家は、何よりも「私」というものを大事にする。私は私小説作家ではないが、何よりも私を大事にするという点で、そこらの私小説作家に対し決して遅れを取るものではないと自負している。 昔、啓発広告か何かで、利己的でマナーの心に欠ける人間を啓蒙…

【映画の感想】もののけ姫

映画館でジブリを見ようという企画で「風の谷のナウシカ」「千と千尋の神隠し」「もののけ姫」「ゲド戦記」が映画館の大きなスクリーンと高機能な音響設備で見られるというので、4本とも見てきた。 「ゲド戦記」は、世評は高くないものの高校生の頃映画館で…

【映画の感想】ムーンライト

『ムーンライト』、すごくいい映画だった。一人の人物を描写するというスタンスの映画でここまでの映画はない。3章にわかれており、人物の成長にあわせて各時期をそれぞれ別の役者が演じている。最初のシーンからカメラが人物の後ろをついていくように動く…

「書を捨てよ、町へ出よう」について

寺山修司のことが嫌いだが、それはこの言葉に代表される「話を聞いてくれる人に向かって、言わずもがなのことを言って先導しようとする姿勢」がムカつくからだ。書を持っている人は、基本的に読む人であり、人の話を聞く人だ。彼らに向かって呼びかけるのは…